新本格ミステリに拘泥する (休止中)

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zoom RSS 199 『黄金色の祈り』 西澤保彦

<<   作成日時 : 2010/06/01 02:52   >>

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★★★☆
「自伝的ミステリ」とでもいおうか、作者本人の実体験に基づいている部分が多いように思える。
そして、「匠千暁シリーズ」を「裏焼き」・「反転」させたような物語、という印象も感じた。
今作の一番の特長は、「人の心」の描きかただと思う。「匠千暁シリーズ」でも他の「SF本格」でも、西澤は「人の心」の「異常な点」を全面に出すことで、固定して、「不変的でロジックに組み込めるモノ」として取り扱ってきた。しかし、本作では「人の心」は非常にやわらかく、登場人物のそれぞれが揺れ動く。非常に作者「らしくない」。結果として、「謎」自体は「本格ミステリ的」な角の立ったものでありながら、その位置付けや解決は「本格ミステリ」のそれではない。「謎」はゆるく結ばれ、徐々にほどけていく。

そういった意味で、本作は「本格ミステリ」としての要件を「完全には」満たしていない様に思われる。どちらかといえば「青春小説」「成長小説」という面が大きいだろう。
(自分はそれらを正面から捉え、それに対して感想を書く言葉を持ち合わせてはいないのでそちらは端折る)
だが、「本格ミステリ」としての「トリック」も物語に対応する形で、美しく成立している。ラストでの「驚き」も十分なものが待っている。この見事な収束・まとまりは、西澤「ならでは」だろう。

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