新本格ミステリに拘泥する (休止中)

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zoom RSS 149 『どんどん橋、落ちた』 綾辻行人

<<   作成日時 : 2010/04/13 04:33   >>

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★★★★☆
「本格ミステリとはどういうものか」、という根源的普遍的な「壁」に作者がぶつかり、答えを出すことを迫られた時に書いた作品、というイメージ。発表は(表題作を除いて)98年末から99年である、ということもそんな印象を補強しているだろうか。第2話のラストに書かれている“これは袋小路への道標である”という、第1話に対してなされたコメントが非常に象徴的。

5話全てが「被害者A」と「それを殺害した可能性のあるもの」だけからなる、ごくベーシックな謎解きである。
そこに張り巡らされたロジックと伏線は「執着的なほど完璧」であり、それだけでなく「謎解き」として備えていなければいけないもの以上のヒントが、もはや過剰なまでに提出されている。そして「読者への挑戦」。それでもあなたが全ての事件で「探偵役」をまっとうするのはまず不可能だろう。

「本格ミステリ」に必要なものはどれだけか?。やはり「人間が書けていない」という「手垢のついた言い回し」が頭に浮かんでくる。ここに収められた作品ほど「人間を書いていない」ものはないだろう(わずかに1・2・5話に「作者自身」らしき者が書かれているのみ、だろうか)。それどころか人間以外の「要素」もほとんど書かれていない。書かれているのは「謎」、それを解くための「伏線とヒント」、そして「解決」、本当にそれだけだ。それこそ作者は「袋小路」まで行き着いて、そこにこの作品という「標」を突き立てた、と感じた。
ただ、「それが楽しめるか?」は読者の好み次第だろう。個人的には様々な意味で非常に面白かったし、それでも「本格ミステリ」はやはり「小説」なのだな、と思った。

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