新本格ミステリに拘泥する (休止中)

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zoom RSS 090 『解体諸因』 西澤保彦

<<   作成日時 : 2010/02/03 01:51   >>

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★★★☆
「本格原理主義者」、という肩書きを初めに付せられたのは北村薫らしいが(『覆面作家は二人いる』解説:宮部みゆき)、個人的には西澤保彦もこの「称号」に相応しいと思う。正し、西澤は北村よりよほど「武闘派」である。「本格であること」を貫くためには何でもやる(無論、作品の中で)、という印象。

作者の最初の短編集であり、「匠千暁シリーズ」でもある。
そして、すべての作品が「バラバラ事件」を扱っており…、手の込んだ作品集。当然の帰結として、ハッキリいってムチャクチャ。9つの事件でどれだけの人間が死に、それは総計いくつに「解体」されたのか、数える気もおきない程。被害者だけではなく犯人も関係者も、探偵役さえも、人間は「人間らしさ」をほとんど付与されておらず、「人間という記号」でしかない。この作品には作者得意のSF設定が使われていないのにも関わらず、「現実をモデルとした世界」で起こっているような感じを受ける。「リアリティがない」というなら、「正しく」と答えて胸を張れる。
だが、「本格ミステリ」としての「核」はすべての作品の中にしっかり見える。いや、「だからこそ本格ミステリであることをこのように追求できた」というべきか。また、これだけ「バラバラ」にしておいての、ラストの収束感がこの作者が「本格原理主義者」であることを証明している。ここまで「謎と論理と解明」のために書かれた作品は珍しい、のではないか。そして、本作での「謎」は「なぜバラバラにされたか」というほとんど1点なのだ。

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