新本格ミステリに拘泥する (休止中)

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zoom RSS 192 『スコッチ・ゲーム』 西澤保彦

<<   作成日時 : 2010/05/25 02:59   >>

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★★★☆
様々な意味で「記念碑的作品」だろうか。シリーズ長編第4作であり、「探偵役メンバー」のひとりであるタカチが「事件の主役」になっている(引きずり込まれている)作品。このシリーズであるから当然「ドロドロヘビー」なストーリー展開であるし、そこに描かれる「感情」は醜いものばかりだし、その渦中にいる人物は、酷く傷つけられる「被害者」と、誰かを傷つけている事すら気付いていない質の悪い「加害者」、という構図だし…。
そこに主人公たちが「当事者」として巻き込まれてしまうのだから、「気楽に読める作品ではない」のは確か。

「本格ミステリ」としてのメインである「謎」と、「成長小説(本作からは特にそうであろう)」としてのメインである「業(とあえて呼ぶ)」を繋ぐのは「感情」だろう。つまり「業」を根に持つ「感情→行動」が「謎」を生む、という構成。普通に考えたら、「本格ミステリ」としての「説得力」を持てる構造にはならないだろうが、それが成立している。この時点でもはや、作者の「独壇場」だろう。
そして、主人公たちがそこに取り込まれる本作においては特に、ラストで「謎」が解かれること自体が、逆に当事者の「感情」が顕わにし整理する、「業」を乗り越えるための「オペレーション」になっている、といえるだろう。
「感情」すら「不変」のものとして、「本格ミステリの」材料として扱う。あまつさえそこから、他のミステリでは手の出せない「独自のメリット」まで引き出し、それで「謎と解明」を成立させている、という印象。
やはり「独壇場」。

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