新本格ミステリに拘泥する (休止中)

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zoom RSS 194 『黒の貴婦人』 西澤保彦

<<   作成日時 : 2010/05/27 02:38   >>

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★★★☆
「匠千暁シリーズ」の第8作目であり、中・短編集としては3作目。(「謎亭論処」は未読)
40〜60ページの短編が4作と、150ページほどの中編、計5作品からなる。
時系列的には「バラバラ」である、作者の中・短編集ではどれもそうだが。「安槻大学」という共通項から外れている作品も多いし、「4人組」の全員が登場しない作品もある。しかし、作者の描く彼らの「空気感」は変わっていないし、短いこと+ストーリーの軽さもあり、長編のように「覚悟を決めて読む」必要はない。
また、このシリーズ「らしさ」のである「物理的・現実的解決より心理的解決」という立ち位置も変わらない。

初めの2作には「4人組」全員が登場する。長編とも時間的に近い位置にあると思われ、一番長編に「近い」。
中でも表題作、「黒の貴婦人」はタカチが「全開」、その存在は凄まじいというかもはや神々しい。小説世界の時系列では「依存」の直前に読むのがベスト。両方お持ちの方は表題作だけでも「依存」の前に読んでほしい。
中編である「スプリット・イメージ または避暑地の出来事」は、「ロジック」という意味では随一だろうか。それにしても、本当に「付き合いたくない」タイプの人間を描かせると筆が冴える、つまり読んでいて気分が悪い。
ラスト、「夜空の向こう側」では「4人組」の「その後」が垣間見える。ボアン先輩とウサコというコンビも意外と?面白い。シリーズの続きが気になる短編。

どの作品も「トリック」は「ストーリーの中に見え隠れしている」というくらいの、小さな「謎とその解決」であるが、その「ロジック」に全く手抜きはない。「本格ミステリらしさ」という意味でいえば、短い作品であっても最後の「ひっくり返し」の破壊力はやはり「驚異的」というレベル。そういう「楽しみ」を重視する人も読んで損はない。

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